冒頭のコメントから、「会計やファイナンスの初級クラスは、どこのビジネススクール、大学と比べてもそんなに差はない。内容がルールであり知識であるからだ。しかし、応用の科目によってスキルに差が生まれてくる。財務諸表の分析はスキルである。この授業を受け終わった後、財務諸表を自信をもって読めるようになる。」と力強い言葉。
FSの数字は客観的に見えて、沢山のノイズが入っている。従って恣意的に数字を変えることが可能であることを認識せねばならない。大きな特徴として、
1. Accrual Accounting
FSはcash accounting ではなく、accrual accounting なので、現金の収入や支出に関係なく、収益や費用の事実が発生した時点で認識する。FA上は、必ずしも事実の積み重ねが現れるわけではなく、予測が含まれている。
2. Regulation
ルールは、事実の歪曲を押さえるが、それでもなお、マネージャーに選択肢がある。ObjectiveはReliablity、Subjectiveであることは、relevance がポイントである。
3. Auditors
マネージメント層の中のサブコミッティが監査役を選び、株主が承認する。実質的には選ぶ側のマネージメント層に大きな力があり、企業をチェックする監査側との関係はマフィアとポリスの関係に似ているとのこと。もし、監査がマネージメントの意向に沿わない結果をだせば、マネージメントは新たな監査を選ぶことになるだろうと。
4. Manager's reporting strategy
これにはいくつか種類がある。
- Bonus compensation
- Analyst's expectation AEを満たさないとbad news として株価が下がる。それ以上いっても株価はそんなにあがらない。ネガティブの影響力は大きい。
- Debt covenant violations
- Taxes
- Takeovers
- Season equity offering 株式発行の前に利益をあげるのは株価を上げるためだと市場から思われてしまう。それをやらなくても、市場からは努力したにもかかわらず株価があがらなかったと思われる。
- CEO turnover
FSAをするとき、”差”に注目する。同じ会社のFSの前年比較、同業他社との比較などを行う。その際に、”差”の背後には、影響を与える現象がある。
1. Economy, industry などの外部要因
2. A/C policy の変更
3. Business Strategy の変更
従って”差”が生まれたからよいパフォーマンスといえるのか、十分に気をつけなければならない。
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